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政治記者Xの備忘録

官邸、自民党、財務省などの記者クラブを経験。マスコミで書けないネタを書いていきます。

都庁記者クラブが腐敗都政を見逃して来た理由

政治記者Xです。

真実は報道されないことのなかにある。

 

東京都の予算に「議会復活枠」なる議会の既得権が存在していることが報じられています。誰が聞いてもおかしいと思う予算が、ずっと以前から存在していた。にもかかわらず、これまで全く報じられることはあありませんでした。本来であれば、どこかの報道機関がとっくに報じても良さそうなものです。

 

都政の腐敗ともいうべき状況が報じられて来なかった理由は、大きく2つあると思っています。

 

ひとつは、都庁記者クラブがマスコミ本社から求められている性質です。新聞の都政面を見れば一目瞭然ですが、ほとんどがのどかな生活情報です。都政の情報は、これまでは関心が薄かったので、本社から求められて来なかった。

 

テレビはテレビで、新聞とは別の事情がありました。東京のテレビ局を通して、ニュースは全国に流れています。例えば、東京発の報道ステーションで都政特集をやったとして、地方の視聴者は関心を持つでしょうか。都政ばかり取りあげれば、地方のテレビ局から、東京のキー局に対し、苦情が入る可能性すらあります。

 

東京都知事青島幸男以降、有名人が勤めています。なので、都庁記者クラブの役割は有名人都知事の記者会見をちゃんとカバーし、ときどき東京の生活情報を抑えれば、よかった。それが、都庁記者クラブの実情だったのです。

 

もうひとつは、都庁記者クラブへの人員配置です。そういうのどかな空気の記者クラブなので、マスコミとしても、エース級の人材は配置しません。ちょっと能力に問題がある記者、あるいは産前産後休に入っている女性記者などなどが配されることが実に多い。なので、地道にコツコツと何かを調べて、報じるなんてことは、極めて稀なのです。

 

つまり、社からも求められていない。記者本人もやる気がない。あるいは、やれる能力がない。それが都庁記者クラブだったのです。

 

予算のたびに、記者クラブには予算の内訳などを記した資料が、都の広報担当から配布されます。「議会枠」があるなんてことは、秘密でもなんでもなく、予算資料を見れば、どんな記者でもわかります。にもかかわらず、全く報じられて来なかった。

 

まさにぬるま湯、規制に守られた既存メディアの怠慢というより他にないわけです。